くろゆきは思案をキャストしました。

遊んだボードゲームやカードゲームの感想、理由など。

緑白エルフ(モダン)について。

今やあまり使われなくなってしまった緑白エルフ。私は緑黒よりもしっくりくるので作った時から緑白のままです。

私がMTGを始めたのはちょうど一年前の今頃でした。始めて作ったデッキはこのエルフ。エルフを勧めてくれた友人には感謝しています。

とても理解しやすく、土地数枚を妥協すれば値段も手頃で入門には最適だったのかな、と今は思います。

久しぶりに引っ張り出して先日ガッツリ回す機会があったのでどう回しているか残しておこうかと。初心者から上級者まで楽しめる良いデッキだと思ってます。知らない相手には大胆なプレイから高速わからん殺しできます。

それでは見ていきましょう。

 

戦略

メインボードではいわゆる”ドルイドコンボ”を使い無限マナで《背教の指導者、エズーリ》の能力を複数回使いフィニッシュ、となります。

マナを生むクリーチャーが多く、高速展開して《エルフの大ドルイド》でパンプアップして殴り切る、という手もあります。

サイドボード戦では白を取ったことによりハンデスが出来ない代わりに豊富なメタクリーチャーによる《召喚の調べ》を使ったシルバーバレット戦略を取ります。

 

ドルイドコンボとは、《献身のドルイド》のアンタップ能力により発生する-1/-1カウンターを《療治の侍臣》の効果で1-1=0個載せることによりマナ能力を使いまわすものです。

弱点

クリーチャーを展開するデッキの常として、全体除去に弱いです。また、状況に応じた核となるクリーチャーを焼かれてしまうとテンポロスに繋がって敗北してしまうことが多いです。

ジェスカイコントロールにとても辛い戦いを強いられます。(細かい除去と全体除去が多く、息切れした所にプレインズウォーカーが着地してしまうため。)

《墓堀りの檻》にめっぽう弱いです。

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デッキリスト

今使うならこんな感じかな、と考えています。(悲しいことに私は土地を妥協している)

このデッキはいわゆる金太郎飴デッキ、4積み大量のほぼテンプレート構築が多いです。

差をつけるのはサイドボードはもちろんのこととして、クリーチャーの自由枠1と土地配分、《暴走の先導》の有無、《エルフの幻想家》の有無あたりです。

 

 18 Lands

吹きさらしの荒野4

剃刀境の茂み3

地平線の梢3

魂の洞窟2

寺院の庭2

森2

ペンデルヘイヴン1

ウェストヴェイルの修道院1

 

34 Creatures

ノワールのエルフ4

エルフの神秘家4

遺産のドルイド4

イラクサの歩哨4

ドゥイネンの精鋭4

献身のドルイド4

療治の侍臣1

エルフの大ドルイド4

背教の主導者、エズーリ4

豊潤の声、シャライ1

 

8 Spells

集合した中隊4

召喚の調べ4

 

15 Sideboards

流刑への道3

安らかなる眠り2

崇拝1

暴走の先導1

カメレオンの巨像1

弁論の幻霊1

再利用の賢者1

エイヴンの思考検閲者1

戦争の報い、禍汰奇1

無私の霊魂1

ファイレクシアの破棄者1

漁る軟泥1

 

個別カード説明

土地

土地については特筆すべきものだけを。

バーンなど、とても速いデッキが環境に多ければ《地平線の梢》を減らして《剃刀境の茂み》を増やします。ライフがつらいので。

少なければ《地平線の梢》を増やします。大量のマナがあってもフィニッシュが無いと勝てないので梢で引くのは大事です。

《魂の洞窟》はエルフを指定するのでサイドボード後のメタクリーチャーを出すとき色マナが出しにくく、また《集合した中隊》や《召喚の調べ》の時にも不便なので2枚に抑えています。

そして特筆すべきはこれ。

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このカードがメインでの3パターン目の勝利方法です。エルフなら5体生贄と5マナは容易く、2回通せば相手を倒せるし1回でもダメージレースを崩壊させるのでとても使いやすいです。

利点として、

・土地なのでハンデスがほぼ効かない

・速攻が付いているため手札に隠し持っていていい

という部分があります。

欠点としてはやはり破壊以外への耐性が無いこと。反射魔導師を擁する人間、流刑への道や終末が大量の青白コントロールなどには一撃入ればいい方なので出さない方がいいです。一撃で相手を倒せるときは突然出して沈めてやりましょう。

 

 

クリーチャー

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1マナのド定番マナエルフ。2ターン目に3マナ域にジャンプしたいので4枚ずつ。

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更なる1マナエルフ。1ターン目にラノワール達が居なくても2ターン目にもう2体エルフを追加できれば3マナ産めるのでプランBとしてとても良いです。

召喚酔いが関係ないのがラノワール達には無い強みです。後述する《イラクサの歩哨》との相性は宇宙。

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1ターン目には出すことが無い1マナエルフ。

緑の呪文を唱えると起きるのが利点で、《遺産のドルイド》で寝かせても次のエルフを出せばまた使えるのがとても便利です。

ビートダウンプランを取るときには2/2を活かした優秀なアタッカーにもなります。

緑のカードが少なくなりがちなので、サイドボード戦ではよく一枚抜いたりします。

  •  ドゥイネンの精鋭4

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2マナで、戦場にエルフがいるともう1体エルフが増えるお得エルフ。

3マナあるときに遺産+こいつで手札2枚から即3マナ。実質フリースペルなのでつよい。効果の誘発にスタックで除去打たれてこいつだけになるとトークンが出ないので注意しましょう。

エルフを相手するときはここが狙い目になったりならなかったり。

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超強力なドルイドコンボの核。相手からすればこいつが立っているだけでドルイドコンボから即死が待っているかもというプレッシャーの塊です。あえて2ターン目にキャストして返しに除去を使わせて、大ドルイドの生存確率を上げたりにも使えます。もちろん生きて帰ってくれば3ターンキルできるかも。《真髄の針》でマナ能力は止められないけどアンタップ能力は止まってしまうので注意しましょう。

パワーが0なので《罠の橋》をすり抜けられることもポイント。殴ってからパンプアップしてあげよう。

  • 療治の侍臣1

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ドルイドコンボの片割れ。カウンターカンパニーでは複数積まれるため除去を撃つことが悪手となりがちだがメインボードに墓地回収手段が無く、1枚しか入っていないこのデッキでは痛手。イージーウィンが無くなってしまいます。

ドルイドコンボが決まれば勝てるという時まで出しちゃダメ。

サイド後に除去が多くなることが予想される、またはメインから除去が多い場合はコンボは諦めて《献身のドルイド》とともに抜くことも多いです。

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エルフのロード。2パターン目の勝利方法、ビートダウンプランの時にはこいつを出してエルフ3~4体で殴ります。

自身もマナを生む数に含まれるのが大事で、こいつ含む4体以上並べるのがとても重要。

相手のエンド時に《集合した中隊》もしくは《召喚の調べ》を撃てれば勝利は目前だ。

  • 背教の主導者、エズーリ4

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フィニッシャー。1パターン目の勝利方法、ドルイドコンボもしくは大量のエルフが生み出したマナを注ぎ込んで+3/+3とトランプル付与。他のエルフを再生できるのも重要で、1マナ生めるようにしておけば除去するならまずこいつから、という風に邪魔できます。最後に1体居ればいいのでサイド後は枚数を減らすことが多いです。

  • 豊潤の声、シャライ1

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今回の自由枠に採用したのはこれ。最初は《獣相のシャーマン》を考えていたが、1ターン遅れて手札も必要、となると遅いかと考えた。また《反射魔導士》や《翻弄する魔導士》でエズーリを指定されるだけで勝利方法が一つ減るのも嫌ってこちらを採用。自分にも呪禁がつくのでバーン耐性が若干上がる。

 

呪文

5色人間のサイドによくいる《ガドック・ティーグ》には注意。2種類とも撃てなくなってしまいます。

  •  集合した中隊4

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つよすぎ。

エンド時に撃って勝つための足りないパーツを持ってくる、もしくは頭数を揃えて殴るったり横の並びを強化するパワーカード。ドルイドコンボがめくれた時は脳汁ドバドバ出ます。クリーチャーの数が増えれば《召喚の調べ》の召集にも繋がります。

《払拭》がサイドインされることが考えられる相手には1枚抜いて《暴走の先導》にすることも。

 

  • 召喚の調べ4

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汎用性の塊。

メインでは足りない1枚を確実に揃える鍵、サイド後は1枚刺しした銀弾たちを高速で探すためと五臓六腑の働きをします。抜くマッチアップがありません。X以下のクリーチャーを持ってこれるのでわざと多く払ってミスリードを誘うこともたまにあります。

 

サイドボード

抜くのは複数引きたくないカード、または全体除去に弱いカード。

 

クリーチャー1枚しか入ってなくても4枚ある《召喚の調べ》で持ってこれます。これはつまり、5枚分場に出せるチャンスがあるということです。とにかく速く欲しいクリーチャーを呼べるだけのマナを用意して召喚の調べを構えましょう。

《獣相のシャーマン》や《ブレンタンの炉の世話人》、《永遠の証人》、《博覧会場の警備員》あたりはとても悩みました。入れ替えを今も検討しています。

青白、ジェスカイなどコントロールに劇的に効くカードがないです。今なら《形成師の聖域》がいいのかな?

  • 流刑への道3

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まずはモダン最強の単体除去。とにかく速いクリーチャーデッキ相手に。飛行クロックが多い相手にも。

《ガドック・ティーグ》や《翻弄する魔導士》《ファイレクシアの破棄者》をどかすのにも使います。

現在1枚減らすことを考えています。

  • 安らかなる眠り2

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モダン必須サイド枠その1、墓地対策。ドレッジ、ブリッジヴァイン、ホロウワンの一部カード、グリクシスデスシャドウの探査クリーチャーや瞬唱、ストームの過去ルートと相手には事欠きません。バランスを考えてサイドインしましょう。ホロウワンやストームには邪魔かもしれないが完全な対策とはなりません。

  • 崇拝1

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こちらにクリーチャーがいればライフが0にならないというとんでもないカード。

バーン系統、ライフを直接狙ってくる相手に特に効きます。除去が少ない人間も相当辛いカード。秋の騎士や再利用の賢者で割ってくるので注意。

  • 暴走の先導1

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ハンデスが多い相手や長期戦のリソース回復手段。ソーサリーなので《払拭》が多い青白コントロールにも。

  • カメレオンの巨像1

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最近よく見るデスシャドウに対する最高の回答。無限マナを注ぎ込んでもよし。そしてこいつはエルフである。

  • 弁論の幻霊1

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ストームやアイアンワークスコンボはこれで相当減速させられるはず。泥試合に持ち込めばこちらのほうが速度は上なので殴りきりましょう。ストーム相手なら巣穴での横並びではエルフはそうそう負けないため、これでぶどう弾ルートを塞げばあとはエルフ達でちまちま叩くだけ。

  • 再利用の賢者1

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頼れる便利ないぶし銀。

アーティファクト多そうならとりあえずインしてもいいです。他にも《墓掘りの檻》を割るためにサイドインする。もちろん《霊気の薬瓶》や《罠の橋》にも使いましょう。トロン相手の《忘却石》にも。

そして何よりエンチャントに触るためにはこいつしかいません。エルフな点もGood。

  • エイヴンの思考検閲者1

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ヴァラクートやアミュレットタイタン、もちろんフェッチランドにも効くサーチ対策。旧きものの活性には効きません。

最近見ないし速度勝ちできるので抜く候補。

  • 戦争の報い、禍汰奇1

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モダン必須サイド枠その2、アーティファクト対策。鱗親和、親和、アイアンワークスコンボに。

  • 無私の霊魂1

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エルフ最大の弱点、全体除去対策。終末は防げないので祈りましょう。相手より祈りましょう。

  • ファイレクシアの破棄者1

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プレインズウォーカーやアイアンワークスコンボに。やばい起動効果持ちはとにかくこれでストップさせて置物にしましょう。ドルイドコンボ対策にも。

  • 漁る軟泥1

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クリーチャーで出来る簡易墓地対策。瞬唱の候補を抜いても良し、相手の《外科的摘出》に対応して自分のカードを抜いて守るもよし。

 

対戦の流れ

マリガンの指針として、

・土地が3枚以下。1〜2枚が良い

・1ターン目にエルフを置けて、2〜3ターン目にやることがある(流れが決まっている)

 

まずはこれを目指してマリガンしましょう。

土地4枚引いた時は大概負けます。

 

全体除去を気にしていたら負けてしまうデッキなので恐れずにオールインします。

目標は3ターン目に手札を全て盤面に置く、唱えること。相手の3ターン目のエンド時に最後の1枚、中隊か調べを投げて自分の4ターン目に倒すのが理想的な流れです。

 

 

まず1ターン目を。

初動は土地を置いて遺産、ラノワール、神秘家のどれかを置きます。

A.ラノワールルート

B.遺産ルート

とでもしましょうか。

Bは妥協点と思っているので最後にさらっと。Aをメインに考えます。

 

A.ラノワールルートの2ターン目

土地を置きます。2ターン目には基本3マナ出します。ここで、

1.フルタップで大ドルイドを置いてエンド

2.遺産、ドゥイネンか1マナドルイド2体を置いて遺産の3マナから大ドルイド

 

2マナしか出ないor大ドルイドが居ないときは、

3.献身があれば出す

4.頭数とマナをとにかく増やす

 

あたりがよくあるルートです。

1は返しに大ドルイドが除去されると非常に苦しいので除去があるデッキかどうか、持っていそうかどうかで選びましょう。リスク高めなルートですね。

これは自分の3ターン目からしか中隊が打てないので献身の召喚酔いのせいで3ターンキルは出来ません。相手のエンドに撃って確実な4ターンキルを狙いましょう。

もしくはエルフをさらに並べて大ドルイドが捻出できるマナを増やし、手札のエルフを全て出し切ってもいいです(調べ、中隊がない時)。

 

2は一番スムーズな流れです。2ターン目にして大ドルイド含むエルフが5体なので中隊か調べを構えられます。こちらは

・ドゥイネンを先に唱えたときスタックでラノワールを除去されるとトークンが出ない、しかし遺産は守れる

・遺産を先に唱えるとドゥイネンにスタックで遺産を除去されてトークンが出ても後続が出ない

というメリットデメリットがあります。他の手札と相談しましょう。

もちろん妨害がないなら2は3ターンキルが狙えます。中隊から献身が出れば、さらに侍臣とエズーリが居れば、そのままおしまいですね。手札に居てもいいです。調べも2マナまで呼べるので手札に侍臣があれば献身からコンボ成立ですね。

 

3は2マナしか出せない時にも使います。ですがまだ3ターンキルの流れです。献身が除去されず、手札に侍臣を持っていれば、後はエズーリを持ってくる手段があれば良いのですから。

相手にとってはかなりのプレッシャーです。

妨害が無ければドルイドコンボが無くても次のターンに3〜5マナ出せるはずです。5マナ出れば調べから侍臣で無限マナ。

 

4なら中隊か4ターンキルを狙って最大マナが出せるように展開します。

 

Bの遺産ルートへ行きましょう。

 

こちらの2ターン目は自由度が低く、

土地を置き、2マナでエルフを2体展開。

3マナ生み出し、Aルートの1か3に行きます。要はAルートの2を2ターンかけてやっただけなんですね。こちらは遺産を除去されるとそれだけでマズいのであまり取りたくありません。

 

ここからは中隊や調べの枚数と今までに引いたカードから、相手を見て

ドルイドコンボからエズーリの効果

・大ドルイドからエズーリの効果を1~2回使ってフルアタック

・大ドルイドでパンプしてフルアタック

オーメンダールを出して殴りかかる

のどれかを選んでください。(エズーリはシャライでも可)

キープした手札で3ターン目までのおおまかな流れを組み立てて、2~3ターン目にはフィニッシュルートを決めてしまいましょう。あとはそれに向かって突き進むだけです。

 

 

以上がエルフを使っているときの私の考え方です。

ここまで覚えておけばあとは中隊の捲れ方、調べで呼ぶカードを実践で学ぶだけ!

 

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わかることなら答えます。

ではまた。